毎年冬になるといつも、テレビで放映されていた「忠臣蔵」
最近ではあまり聞かなくなっていましたが、皆様はご存知でしょうか?
先日、何も知らずに訪れた泉岳寺
そこは偶然にも「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士ゆかりの地で
赤穂浪士のお墓や赤穂義士記念館がありました。
泉岳寺は『赤穂浪士ゆかりの地』として有名なようですが
禅宗曹洞宗に親しみやすく、学ぶこともできる、由緒あるお寺でもありました。
皆様にも是非一度訪れていただきたい場所と思いましたので、色々と調べてみました
泉岳寺について
(泉岳寺、赤穂浪士、義士祭、記念館、アクセス、御朱印)
詳しくわかりやすく、訪れたからこその内容も交えながら、書かせていただきます。
この記事を最後まで読んで頂けましたら、泉岳寺と赤穂浪士・忠臣蔵の概要全てが分かります
最後まで読んでいただけましたら嬉しいです。
泉岳寺とは?「赤穂浪士のお墓」だけじゃない!
泉岳寺といえば赤穂浪士ゆかりの地として有名ですが、その昔の歴史を振り返りますと
鎌倉時代に、道元禅師と瑩山禅師によって中国から日本に伝えられた
座禅の教えを重視する曹洞宗を宗派とする寺院の一つで
ご本山は福井県の「永平寺」と横浜鶴見の「總持寺」です。
慶長17年(1612年)
徳川家康によって、外桜田に創建されましたが
寛永18年(1641年)
寛永の大火により外桜田の泉岳寺は、焼失し現在の高輪の地へ移転される事になりました。
高輪泉岳寺として、復興を任された五大名が毛利・朽木・丹羽・水谷、そして浅野
この一件から
赤穂藩主浅野家は泉岳寺の檀家となり、菩提寺となりました。
(菩提寺とは、先祖代々のお墓、お位牌が祀られているお寺の事)
これが後に、赤穂浪士達のお墓が泉岳寺に創られた理由へと繋がります。
(赤穂浪士とそのお墓などについては、第3章にて詳しくご紹介させていただいています)
高輪に再建を果たした泉岳寺には、僧侶たちが住み込みで修行する為の七堂伽藍
(僧侶たちが住み、食べ、眠り、修行する、中心的な7つの基本構造物)が、完備されており
諸国の僧侶200名近くが参学する、叢林(多数の僧侶が集まり住む大きな寺)として
「曹洞宗三か寺」ならびに、「三学寮」の一つとしても名を馳せていました。
その家風は今も引き継がれており、大学で仏教を学びつつ修行を勤める若い修行僧達が
多くはありませんが今もいます。
そして
一般の方々向けにも広く門戸を開き、「座禅会」や「学寮講座」などが、定期的に開かれています。「写経体験」をする事もできます。
どれも予約は不要なので、日程・詳細等調べてから、予定が合えばすぐに行けますね
この様に泉岳寺は、赤穂ゆかりの地としてだけではなく
都心にありながら禅の心、悟りをも学べる貴重な場所なのです。
泉岳寺 赤穂浪士(赤穂義士)義士祭って?
この章では
泉岳寺 赤穂義士祭についてご紹介します
一般的には赤穂浪士と呼ばれていますが、泉岳寺では赤穂義士と言います
泉岳寺では、浪士ではなく義士なのです
赤穂義士の忠義の心を伝える為、そして赤穂義士47人の供養の為、
毎年、春(4/1~4/7)と冬(12/13~15)に赤穂義士祭が行われています。
〇春の義士祭では
大石良雄念持仏・摩利支天を御開帳・大般若転読赤穂義士追善法要
あわせて本堂内の寺宝が公開されます。
〇冬の義士祭では
浅野内匠頭長矩の墓前にて読経供養を行うほか、本堂では献茶式が行われます。
討ち入りの日とされる12/14には
義士装束を身にまとった、四十七士が赤穂義士行列を行います
歌舞伎座前に集合した義士達が、銀座歩行者天国・港区役所・増上寺を経て泉岳寺へ
赤穂義士達は、討ち入りに至るまで、そして討ち入り後切腹に至るまでの1ヶ月半
何を想い暮らしたのか
そんな思いを胸に、東京のど真ん中約6kmの道のりを練り歩き
泉岳寺にある赤穂義士達のお墓の前で手を合わせ供養します。
※赤穂義士行列は過去二回、2月4日にも行われています
2月4日は赤穂四十七士切腹の日(命日)です
討ち入り、そして切腹
忠義とは言え、悲しい
とても心かき乱される事件です
それのお祭りって⁈と最初は思いましたが、思いを馳せ、供養する日と知り、参加したくなりました
赤穂浪士とは?泉岳寺が赤穂浪士ゆかりの地となった経緯は?
ここまで、泉岳寺についてと義士祭について、ご紹介してきましたが
そもそも赤穂浪士とは?
泉岳寺が赤穂浪士ゆかりの地となった経緯は?
そんな疑問を解決できるよう、詳しく解説していきたいと思います。
赤穂浪士とは?
江戸時代、赤穂藩主であった「浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)」が
何らかの理由(物語の中では、数々の嫌がらせを受けたとされているが、本当の理由はわかっていない)により、「吉良上野介」に切りかかるという事件を、江戸城内松の廊下にて起こしてしまう。
「吉良上野介」の命に別条はなかったが、江戸城内で刀を抜く事は、ご法度とされていた為
「浅野内匠頭」は時の将軍「徳川綱吉」に即日切腹を命じられ
浅野家はお家断絶を言い渡され、城・地位・名誉、などすべてを奪われることに
藩主(殿様)を失い、全てを失った赤穂藩の家臣たちは、武士から浪人となる事に
大石内蔵助を筆頭に元家臣たちは、幕府に対し「吉良上野介」への喧嘩両成敗の処罰と
浅野家再興を訴えましたが、受け入れてはもらえず
無念をはらす為「吉良上野介」を仇討ち(討ち入り)する事に決めました
その仇討ち(討ち入り)を一年十か月の間綿密に計画し、実行そして成功させた
大石内蔵助を筆頭とした赤穂の浪人47人を赤穂浪士と呼んでいます
この47人に敬意を持ち、泉岳寺では赤穂浪士ではなく、赤穂義士と呼びます
泉岳寺が赤穂浪士ゆかりの地となった経緯は?
最初にも書きましたが、泉岳寺は浅野家の菩提寺でしたので
切腹後「浅野内匠頭」とその奥方の瑤泉院(阿久里姫)が泉岳寺に埋葬され、お墓が建てられました
赤穂浪士達は討ち取った「吉良上野介」の首を殿様の墓前に供え、仇討ちの成功を報告しました。
この一件は、赤穂事件と言われ物議をかもしましたが、結局は切腹が命じられ
討入から約2か月後の元禄16年(1703年)2月4日、赤穂義士達は切腹しました
そして、義士の希望に従い、お殿様「浅野内匠頭」のお墓のある、泉岳寺に埋葬されたと言う事です
「浅野内匠頭」のお墓のすぐ隣りに、赤穂義士お一人お一人のお墓がずらり
討ち入りを熱望したものの、周囲の反対に遭い討ち入り前に切腹した方のお墓もあり
合わせて48のお墓碑が並んでいます
「吉良上野介」の首を殿様の墓前へ供える前に洗ったとされる『首洗い井戸』や
「浅野内匠頭」が切腹した際にその血がかかったと伝えられている『血染めの梅』『血染めの石』
等もあります
これらが泉岳寺が赤穂浪士ゆかりの地となった経緯と言えます
泉岳寺の門をくぐり左側にある『義士墓入口の門』を入ると案内の方がいます
お線香を買い、それぞれのお墓にお参りすることができます。
討ち入り300年に当たり、赤穂義士に関する資料館として、赤穂義士記念館が新しく建てられました
記念館の中には、義士の貴重な遺品などが納められていたり
「忠臣蔵」についてのビデオ上映もされています。
義士木像館には江戸時代終わりから明治2年までに制作された四十七義士の木像が収められています。
泉岳寺アクセス
正式名称
萬松山 泉岳寺(ばんしょうざん せんがくじ)
〒108-0074東京都港区高輪2-11-1
TEL 03-3441-5560
・都営浅草線
泉岳寺駅 A2出口から徒歩3分
・JR
高輪ゲートウェイ駅から徒歩5分
品川駅(高輪口)から徒歩15分
駐車場はありませんので、お車で行かれる際には、近隣のパーキングをご利用ください。
【泉岳寺開門時間】
7時〜16時(通年)
【羲士記念館拝観時間】
9時〜15時30分
【義士記念館拝観料】
大人500円/中高生400円/子ども(10歳以上)250円/団体30名以上400円
障がい者割引あり
*赤穂義士記念館と義士木像館の共通券です
泉岳寺の御朱印
泉岳寺では書置きの御朱印はありませんので、御朱印帳をお持ちの方は忘れずに必ずお持ち下さい
御朱印をいただける場所が2ヶ所ありますので、ご紹介いたします。
泉岳寺御朱印一箇所目
まずは本堂に向かって右手側の建物、総受処(そううけしょ)にていただく事ができます
ここでは御朱印をお願いすると、御朱印をいただくための説明がされ、引き換え券を渡されます
引換券を受け取り、先ずは心をこめて経典を書き写す写経を行い、それに名前と誓願を書き記します
それを納めた証として御朱印がいただけると言う、流れになっています
本来お寺での御朱印とは、そお言った物なのだと、なんとなく聞いた事はありましたが
この日実際に初めて体験させていただきました。
そして代金は「お気持ちで」と言われます
「お気持ちとは?」と聞き返しましたが、また「お気持ちで!」と言われてしまったので
はじめての体験写経もさせてもらった事もあり、千円をお納めしました
「お気持ちって?」帰ってから調べてみました
一般的には300円〜500円が相場との事
デザインによっては500円〜1,000円だそおです
御朱印のお代は
神社では神にお供えするお金として「初穂(はつほ)料」と呼び
お寺ではお寺に感謝の気持ちとしてお金を渡す「お志」「志納金」と言います。
感謝の気持ちとして…
と言う事で、私のお気持ちはまんざら間違ってはいなかったようです
泉岳寺御朱印二箇所目
もお1箇所は、赤穂義士墓地門を入った右側でいただけます
こちらでは納経の必要はありませんでしたが、やはり書置きはありません
そしてまたお気持ちで!と言われます
こちらの墓地でも大変貴重な体験をさせていただきましたので
同じく千円を納めさせていただきました
泉岳寺まとめ
偶然訪れた泉岳寺でしたが、
たくさんの初めての経験、体験をする事ができました
そして禅宗曹洞宗のこと、赤穂浪士のことを知り、もっと知りたいと思いました
皆様にも是非、足を運んでみて頂きたい場所です
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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